当社と公立大学法人横浜市立大学大学院データサイエンス研究科、佐藤彰洋教授は、2022年11月より共同研究「『e.CYCLE×データサイエンス』で作るサステナブルな未来都市」を実施してまいりました。再生可能エネルギーに関する様々なビッグデータを分析し、需給や取引に関わるアルゴリズムの検証を行い、2024年3月17日(日)に開催された情報処理学会第86回全国大会にて「再生可能エネルギー発電実績データのデータインフラストラクチャー構築と発電量予測」として発表いたしました。
当社が運用する再エネアグリゲーションプラットフォーム「e.CYCLE(いいサイクル)」では、数多くの再エネ発電所を取り扱っており、効率的な発電量の予測(発電計画値の算定)が不可欠となっています。そこで、気象データと発電量の関係を分析することで発電予測の精緻化ができると考え、共同研究を行ってまいりました。
共同研究では、当社が提供する発電所の30分ごとの発電量データを活用し、発電実績データを管理、保存、処理する「①データインフラストラクチャーの構築」を行いました。また、①の発電所が所在するエリアの1時間おきの天気データを活用し、過去の天気と発電量から今後の天気による発電量を予測する「②天気による発電量予測プログラムの開発」を行いました。発電量予測と発電結果を照らし合わせたところ、晴れなどの高頻度条件での予測精度は高く、曇や雨などの低頻度条件での予測精度は低いことがわかりました。
今後は、過去ではなく、将来の天気から発電量予測を行うプログラムの作成や空間分解が高いメッシュ型気象データを利用することで予測精度向上を目指します。また、この研究結果を当社サービス「e.CYCLE」に活用し、再エネと電力マーケットとのマッチングを図ることで、再エネの有効利用につなげていくとともに、本研究成果の将来的なまちづくりへの活用も検討を進めてまいります。
情報処理学会 第86回全国大会での発表概要
学生セッション[7M会場](3月17日(日)13:20〜15:20)
データベース応用(3)
7M-08 再生可能エネルギー発電実績データのデータインフラストラクチャー構築と発電量予測
事業の活用について
お気軽にご相談ください。